日本佛教学会2019年度学術大会(第89回大会)
「仏教と日本 ―他文化・他思想との交流―」
日程情報
日時 | 2019年8月31日(土)8:00~・9月1日(日)8:30~ |
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開催校 | 東洋大学 |
研究発表 | 2019年8月31日(土)・9月1日(日)9:00~ |
総会 | 8月31日(土)15:40~ |
記念撮影 | 8月31日(土)総会終了後 |
懇親会 | 8月31日(土)17:30~ |
理事会 | 8月31日(土)11:40~12:50 9月1日(日)11:40~12:50 |
大会趣旨文
2018年度・2019年度の統一テーマは「仏教と日本」である。
これまで本学会では、「経典とは何か」「信仰とは何か」「実践を問う」「人間とは何か─人間定義の新次元へ」といった統一テーマに取り組んできた。次なるテーマとして「日本」を取り上げてみたい。私たちは「日本」という場において仏教を研究している。しかし、「日本」をあまりにも自明としてきたのではないか。本学会においても「日本」を大会テーマとして直接に取り上げたことはなかった。
「日本」における仏教と仏教研究は、その受容以来、つねに内外のさまざまな文化との交流のなかで展開してきた。あるときは隷属的に、あるときは共生的に、あるときは排他的に、他の文化・思想と関わることによって「日本」的な特性を醸成してきたのである。「仏教」にとって「日本」とはどのような意味をもつのであろうか。
2018年度のサブテーマは「日本的な仏教の特性」であった。2019年度のサブテーマは「他文化・他思想との交流」である。昨年度の大会で明らかになったように、日本仏教には、他には見られない特性が存在するが、その形成にあたっては、神祇信仰、儒教その他の中国思想、さらにはキリスト教を含む様々な他文化・他思想との交流があった。
このようにして確立された日本仏教も、明治維新を契機に全く新たな段階を迎えることになる。近代科学や西洋的価値観の流入、海外への視野の拡大といった時代潮流の中で、キリスト教・海外の仏教・西洋哲学などとの対話と交流が行われるようになった。こうした活動を通して、日本仏教は自らの存在意義を再確認し、新たな時代に対応すべく、自らを変革する中で、国際的関係を模索し、かつ近代的仏教研究を推進していったのである。
本大会の目標は、日本的仏教が形成される過程やその後における仏教と他文化・他思想との交流の解明にあるが、これはそのまま、今後の日本仏教のあるべき姿を探る契機ともなるはずである。本大会において活発な討議が行われることを希望してやまない。
2019年8月31日(土)
発表題目 | レジュメ | 発表者 | コメンテーター | 司会 | |
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9:00 - 9:20 | 仏教は日本で何に出会ったのか ―仏教伝来の再検討―
〈キーワード〉:「末法思想」、「百済」、「「宗教」概念」 | [ PDF ] | 前川 健一 (東京大学) |
宮﨑 健司 (大谷大学) |
曽和 義宏 (佛教大学) |
9:20 - 9:40 | 正像末史観の受容と太子信仰の深化
〈キーワード〉:「廟崛偈」、「三国伝来」、「親鸞」、「三宝絵」 | [ PDF ] | 織田 顕祐 (大谷大学) |
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09:40 - 10:10 | コメント・質疑応答 | ||||
10:10 - 10:30 | 休憩 | ||||
10:30 - 10:50 | 大谷光端と「喇嘛教」 ―近代日本仏教と異文化―
〈キーワード〉:「チベット」、「アジア」、「文明」 | [ PDF ] | 髙本 康子 (東北大学) |
佐々木 閑 (花園大学) |
石川 琢道 (大正大学) |
10:50 - 11:10 | 井上円了における科学の世界と仏教の世界
〈キーワード〉:「井上円了」、「須弥山説」、「六道輪廻」、「科学」 | [ PDF ] | 伊藤 真 (東洋大学) |
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11:10 - 11:40 | コメント・質疑応答 | ||||
11:40 - 12:50 | 休憩・東西合同理事会 | ||||
12:50 - 13:10 | 『釋淨土群疑論』の日本における受容の形体
〈キーワード〉:「釋淨土群疑論」、「浄土三界摂不摂」、「日本の受容」 | [ PDF ] | 村上 真瑞 (佛教大学) |
林田 康順 (大正大学) |
楠 淳證 (龍谷大学) |
13:10 - 13:30 | 実在の浄土と観念の浄土 ―キリシタン教理書に投影された近世仏教の救済論―
〈キーワード〉:「キリシタン教理書」、「実在の浄土」、「観念の浄土」 | [ PDF ] | 那須 英勝 (龍谷大学) |
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13:30 - 14:00 | コメント・質疑応答 | ||||
14:00 - 14:20 | 休憩 | ||||
14:20 - 14:40 | 「五姓各別」説とインド瑜伽行派 ―種姓のない者の源流と展開を中心として―
〈キーワード〉:「五姓各別」、「無種姓」、「仏典の流布状況」 | [ PDF ] | 岡田 英作 (京都大学) |
金沢 篤 (駒澤大学) |
師 茂樹 (花園大学) |
14:40 - 15:00 | インド・イスラームと仏教
〈キーワード〉:「インド・イスラーム」、「サイイド・ロス・マスウード」、「近代化」 | [ PDF ] | 榊 和良 (北海道大学) |
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15:00 - 15:30 | コメント・質疑応答 | ||||
15:40 - | 総会 | ||||
17:00 - | 記念写真撮影・懇親会 |
2019年9月1日(日)
発表題目 | レジュメ | 発表者 | コメンテーター | 司会 | |
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9:00 - 9:20 | 日本仏教と「顕道無異」の思想
〈キーワード〉:「吉蔵」、「日蓮」、「顕道無異」、「宗教多元主義」 | [ PDF ] | 奧野 光賢 (駒澤大学) |
則武 海源 (立正大学) |
野口 圭也 (大正大学) |
9:20 - 9:40 | 『観音経』の日本的展開
〈キーワード〉:「法華経」、「観音経」、「観世音菩薩」、「鳩摩羅什」、「称名」 | [ PDF ] | 𠮷澤 秀知 (大正大学) |
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09:40 - 10:10 | コメント・質疑応答 | ||||
10:10 - 10:30 | 休憩 | ||||
10:30 - 10:50 | 親鸞における漢文訓読の特性 ―現生正定聚思想の成立を中心として―
〈キーワード〉:「読み替え」、「回向」、「摂取不捨」 | [ PDF ] | 前田 壽雄 (武蔵野大学) |
深川 宣暢 (龍谷大学) |
加来 雄之 (大谷大学) |
10:50 - 11:10 | 善導教学と證空
〈キーワード〉:「観経十六観」、「観経疏」、「譬喩」 | [ PDF ] | 髙城 宏明 (京都西山短期大学) |
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11:10 - 11:40 | コメント・質疑応答 | ||||
11:40 - 12:50 | 休憩・東西合同理事会 | ||||
12:50 - 13:10 | 海洋交易路における密教の流伝
〈キーワード〉:「海洋交易路」、「インドネシア」、「金剛界」 | [ PDF ] | 松長 恵史 (高野山大学) |
野口 圭也 (大正大学) |
原 愼定 (立正大学) |
13:10 - 13:30 | 釈迦金棺出現図の主題をめぐる一考察
〈キーワード〉:「釈迦金棺出現」、「『摩訶摩耶経』」、「ネストリウス派(景教)」、「キリスト復活」 | [ PDF ] | 安田 治樹 (立正大学) |
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13:30 - 14:00 | コメント・質疑応答 | ||||
14:00 - 14:20 | 休憩 | ||||
14:20 - 14:40 | 日本禅の多文化性 ―夢窓疎石を中心に―
〈キーワード〉:「庭園」、「文学」、「儀礼」、「唐物」 | [ PDF ] | 西山 美香 (花園大学) |
石井 公成 (駒澤大学) |
神達 知純 (大正大学) |
14:40 - 15:00 | 中世医書と仏教信仰 ―梶原性全著『頓医抄』における鬼・鬼神を手がかりとして―
〈キーワード〉:「梶原性全」、「頓医抄」、「万安方」、「仏教医学」 | [ PDF ] | 進藤 浩司 (名古屋大学) |
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15:00 - 15:20 | 真盛上人の伊勢信仰について
〈キーワード〉:「天照大御神」、「男神」、「山王神道」 | [ PDF ] | 多田 實道 (愛知学院大学) |
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15:20 - 16:00 | コメント・質疑応答 |